
IG証券を代表する取引手法であるノックアウトオプション。
非常にメリットの大きな取引ですが、通常のFXトレードとは異なるため、その使い方に疑問を持つ人も多いでしょう。
そこで、今回の記事ではWEB版とアプリ版のそれぞれについて使い方を詳しく解説していきます。お困りの方は、ぜひ参考にしてください。


ノックアウトオプションの使い方について解説します
- ノックアウトオプションの使い方(WEB上から行う場合)
- ノックアウトオプションの使い方(アプリ上から行う場合)
- ノックアウトオプションを行う際のコツは?
もくじで見る
ノックアウトオプションの使い方(WEB版)
早速ですが、ノックアウトオプションの使い方について見ていきましょう。
ただし、次の手順はそもそもIG証券で口座開設していることを前提にしています。
もしまだ口座の開設が済んでいないという場合には以下の記事を参考にしてください。
ノックアウトオプション取引開始までの使い方
最初に、実際に取引を開始するまでの使い方をご紹介します。
次の流れで行うことができるので、参考にしてください。
- アカウントにログインする
- 取引画面を開く
- ノックアウト(KO)を選ぶ
アカウントにログインする
まず、ご自分のアカウントにログインしましょう。ネット上からログインする場合、IG証券のホームページから行うことができます。
実際の画面は以下のようになっていますので、画面右側の「ログイン」という箇所に情報を入力してください。

ユーザーネームとパスワードを入力することができれば、緑色の「取引システムにログイン」をクリックしましょう。
もし、ログインがうまくいかない場合には以下の記事を参考にしてください。
取引画面を開く
続いて、取引画面を開いていきます。実際のログイン画面は以下のようになっています。

ノックアウトオプションをFX口座から行う場合は、画面上部の「取引画面を開く」のボタンをクリックしましょう。
ノックアウト(KO)を選ぶ
クリックできれば、次のような画面表示が出ます。

ノックアウトオプションで取引を行う場合には、左側の選択欄から「ノックアウト(KO)」を選択しましょう。
ノックアウトオプションの取引に関する使い方
ここからは、実際に取引する際の使い方について解説していきます。
以下の手順で行うことができるため、参考にしてください。
- ブルorベアの選択
- ノックアウト価格を決定
- ロット数を決定
- 最大損失額(オプション料)を確認
- 指値・逆指値を記入(場合によって)
- 注文確定をクリック
ブルorベアの選択
まず、ノックアウトオプションのうちブル(上昇)とベア(下降)どちらで取引を行うのかを確定させます。
相場が上がっていきそうなケースではブル、下がりそうだと予想する場合にはベアで取引を行います。

ノックアウト価格を決定
ブルorベアの選択が終われば、続いてノックアウト価格を設定していきます。

この時、ノックアウト価格を狭く設定しすぎないように気をつけましょう。(狭すぎるとすぐにKOされる)
一度決めたKO価格は後から変更できないので、慎重に決めるようにしてください。
ロット数を決定
続いて、ロット数を設定していきます。
IG証券のノックアウトオプションを利用する場合、1ロット=10,000通貨単位になっています。

10,000通貨というと、かなりの資金が必要になるかと思われるかもしれません。
しかし、ノックアウトオプションは資金効率が非常に良いので少額で取引できます。(2,000円で1ロットのポジションが持てる)
具体的な資金効率の良さについては以下の記事で解説していますので、参考にしてください。
最大損失額(オプション料)を確認
KO価格が設定完了できれば、オプション料を確認しましょう。
オプション料とは最大損失額のことで、取引を開始する前に確認することができます。

ノックアウトオプションにおいては他の取引とは異なり、相場の変動によって追証などが発生するリスクがありません。
最初に確定させるこのオプション料を上回る損失は出ませんので、安心してください。
なお、ノックアウトオプションの追証については以下の記事で解説していますので、参考にしてください。
指値・逆指値を記入(場合によって)
ノックアウトオプションでは注文時には指値・逆指値を利用することができません。
ただし、決済時には指値・逆指値を使うことが可能です。
少しややこしい表現ですが、以下のように注文する時点で決済の指値・逆指値を設定することができます。

取引開始の時点で指値や逆指値の決済を設定しておきたい場合には利用しましょう。(設定しなくてもOK)
ただ、指値・逆指値については通常のFXと異なる部分があるため、より詳しく知りたい方は以下の記事を参照してください。
注文確定をクリック
これらの設定を完了できれば、注文確定を行いましょう。
一番下に設置されてあるボタンをクリックすれば、注文を確定させることができます。

このような手順で、WEB版から取引を行えます。
実際に僕も使っていますが、簡単にトレードができるので非常に効果的な取引を実現させられるでしょう。

さらに株・為替・商品の300を超える銘柄が1口座でトレードでき、スリップ保証も魅力的。
ノックアウトオプションの使い方(アプリ版)
続いて、アプリ上から取引を行う方法をご紹介します。
WEB上から取引を行う場合は、WEBブラウザ版取引システムを利用しましたが、アプリでは「トレーディング・アプリ」を利用可能です。
アプリから取引を行う際には、以下の流れで進めることができます。
- アカウントにログイン
- 銘柄リストのからノックアウト・オプションを選択
- 取引商品を選択
- ブルorベアのどちらかを選ぶ
- ノックアウト価格とロット数を選ぶ
- 注文を確定
一つずつ、解説していきます。
アカウントにログイン
まずは自分のアプリ上からアカウントにログインしましょう。
実際の画面は次のようになっています。電子メール/ユーザー名、パスワードを入力してください。

僕はiPhoneを利用していますが、情報を記憶させていれば指紋認証からワンタッチでログイン可能です。
銘柄リストのからノックアウト・オプションを選択
続いて、銘柄リストからノックアウトオプションを選択します。

取引商品を選択
上記のように設定できれば、今度はノックアウトオプションを用いてどの商品を取引していくのかを選んでいきます。
以下のように銘柄が並んでいますので、選択しましょう。

ブルorベアのどちらかを選ぶ
銘柄を選択すれば、ブル(上昇)もしくはベア(下降)のどちらかを選択します。
相場変動を見て、この後に上がっていきそうだと感じるのであればブル・下がっていきそうだと思えばベアを選びましょう。

ノックアウト価格とロット数を選ぶ
ノックアウト価格とロット数を選択します。
初心者の方はこの時にあまり価格を狭くしすぎないことと、ロット数を大きくしすぎないように注意が必要です。

ロット数は1ロット=10,000ロットとなっていますが、ノックアウトオプションであれば2,000円ほど(ドル円であれば)あれば取引可能です。

注文を確定
ここまでの流れが完了すれば、最後に注文を確定させましょう。
設定画面の一番下の緑色ボタンをタップすれば取引が行えます。

上記の流れで、アプリ上からノックアウトオプションを行うことができます。
個人的には、最初はアプリの方がやりやすい印象でした。
初心者の方はアプリから気軽に取引を行なってみてはいかがでしょうか。
ノックアウトオプション4つの攻略法
ここからは、ノックアウトオプションで利益を上げるための具体的な戦略を紹介します。
必ず勝てる方法は存在しませんが、少しでも勝率を上げるために戦略を持って臨むことは大切です。
今回紹介するノックアウトオプションの攻略法は、以下の4つです。
- スキャルピングによる資金効率重視の方法
- 経済指標発表後のチャンスを逃さない
- リスクイベント後の調整のタイミングを狙う
- デイトレードではコアタイムを狙う
具体的に1つずつ解説していきます。
1.スキャルピングによる資金効率重視の方法
スキャルピングは、ノックアウトオプションとの相性が抜群のトレード手法です。
スキャルピングとは、数秒から数分の短い時間で何度も売買を繰り返すトレード手法のことです。小さい利益をコツコツと積み重ねていくトレードスタイルです。
スキャルピングを禁止としているFX会社もありますが、ノックアウトオプションではスキャルピングが可能です。
ノックアウトオプションはポジションを保有するための必要証拠金が少なくて済むため、資金効率の良いトレードと言えます。
スキャルピングも、一般的には損切り幅を小さく設定するため、証拠金は少なく済みます。
ノックアウトオプションとスキャルピングをかけ合わせることで、少ない資金でも大きなポジションを取れるため、非常に資金効率の良いトレードが可能となります。
資金効率を重視するなら、スキャルピング戦略を取ることもノックアウトオプションの攻略法の1つです。
2.経済指標発表後のチャンスを逃さない
経済指標は相場変動の大きな要因となります。
そのため、経済指標発表後は変動が大きくなることが多く、急騰や急落が起きるケースもあります。
このように大きく相場が動くタイミングは、大きな利益を得るチャンスがあります。
例えば前述のスキャルピングでトレンドに乗ることができれば、コツコツと小さな利益を積み上げ続け、結果として大きく勝つことが可能です。
また、両建て戦法を取るのもおすすめです。
ノックアウトレベルを最小に設定しておくことにより、大きく値が動いた時に最小限の損失額で済ませつつ、利益を最大限伸ばせます。
ただし、経済指標発表後に必ず大きな値動きがあるとは限りません。
重要なのは経済指標の発表の際、こういったチャンスがあるかもしれないとアンテナを張って備えておくことです。
3.リスクイベント後の調整のタイミングを狙う
相場が大きく動きやすいのは、経済指標発表後のタイミングだけではありません。
コロナの流行やオイルショック、戦争などリスクイベントが発生した場合も大きな相場変動が起こります。
しかしそういった相場の状況では、大きな利益を得られる可能性もありますが、反対に大きな損失を抱える可能性もあります。
リスクを最小限に抑えられるのがノックアウトオプションの魅力なので、このタイミングで取引しても良いのですが、リスクイベントによる急騰や急落の後には、「調整」が起こることもあります。
リスクイベントにて急騰または急落した相場に対して、反転した値動きのトレンドが発生することです。
例えば、リスクイベントにより相場が大きく下落した場合は、それに対して反転した値動きを予想してブルを仕掛けます。
逆に大きく上昇している場合には、ベアを仕掛けます。
予想通りに急反発や急反落すれば、あとはタイミングを見て利益を確定させればOKです。
ここでも過去のデータを参照しながら、調整の起こるタイミングを見極められるかが重要なポイントになります。
ノックアウトオプションでは損失額を抑えられるので、こういった調整後のトレンドに乗るチャンスを積極的に狙えます。
4.デイトレードではコアタイムを狙う
相場が大きく動くボラティリティの高いタイミングは、デイトレードにも存在し、それがコアタイムです。
デイトレードは、1日の中で買いと売りを判断しなくてはならないため、仕掛けるタイミングが重要となります。
その点コアタイムでは、値動きが活発になるため効率よく利益を狙えます。
東京、ロンドン、ニューヨークの三大外国為替市場それぞれのコアタイムを、夏時間(サマータイム)と冬時間(標準時間)に分けて紹介します。
市場名 | 夏時間(4月~10月頃) 上段:コアタイム 下段:取引時間 | 冬時間(10月~4月頃) 上段:コアタイム 下段:取引時間 |
---|---|---|
東京市場 | 8:00~10:00 (8:00~17:00) | 8:00~10:00 (8:00~17:00) |
ロンドン市場 | 16:00~18:00 (16:00~1:00) | 17:00~19:00 (17:00~2:00) |
ニューヨーク市場 | 21:00~23:00 (21:00~6:00) | 22:00~0:00 (22:00~7:00) |
どの市場でも、取引開始後から2時間程度が値動きが活発になるコアタイムと言われています。
この比較的ボラティリティの高いタイミングでノックアウトオプションを仕掛けることができれば、リスクを軽減しながら利益を積み重ねていきやすいので、コアタイムの値動きに注意してチャンスを逃さないようにしましょう。
ノックアウトオプションを行うときの注意点
上記ではノックアウトオプションの使い方について解説しましたが、実際に利用する時にはいくつか注意するポイントがあります。
初心者の方がこれから取引を開始するのであれば、次のことに気をつけましょう。
- KOレベルを狭くしすぎない
- 注文は成行しかできない
- 決済は指値・逆指値を有効活用する
KOレベルを狭くしすぎない
まず初めに、取引開始時に設定するノックアウト価格を狭くしすぎないということに注意しましょう。
KOレベルは以下のように選択制になっています。

最初に設定するKO価格を狭く設定しすぎてしまうと、次のようなデメリットが発生してしまいます。
- KOレベルが狭すぎてすぐにノックアウトされてしまう
- 後からKO価格が変更できないので焦る
- 逆指値が機能しなくなる
KOレベルを狭く設定すればするほど、すぐにノックアウトになります。
そのため、焦って上手くトレードができないことも。
どのみち決済は逆指値を利用できるため、初心者の方は広めにKOレベルを設定することをおすすめします。
また、KOレベルは一度設定したら後から変更できません。
そのため、慎重に決定することが大切です。
注文は成行しかできない
ノックアウトオプションにおいて、最も注意しておかなければならないのは注文方法です。
というのも、注文方法が成行注文のみになっており、指値や逆指値で注文を行うことができない仕様となっているのです。
通常のFXトレードでは指値や逆指値で相場が変化するまで待つということができますが、そうしたことができません。
普段のトレードで待ちのスタイルからエントリーしている人は、事前にこのことを理解しておかなければならないでしょう。
詳しくは以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
決済は指値・逆指値を有効活用する
ノックアウトオプションの注文において、指値や逆指値が利用できないことは先ほど解説した通りです。
しかし、決済においては指値・逆指値が利用可能であるため積極的に活用するのが良いでしょう。
特に、KO価格が変更できないノックアウトオプションでは逆指値の活用が非常に重要になります。
KO価格より狭く逆指値を設定しておけば、ノックアウトされてしまう前に素早く損切りを行うことができるでしょう。
詳しい設定の仕方などについては以下の記事を参考にしてください。
ノックアウトオプションの使い方は?:まとめ
今回の記事ではノックアウトオプションの使い方について解説しました。
- ノックアウトオプションは、WEB版・アプリ版ともにスムーズに利用できる
- 利用する際にはKO価格を狭く設定しすぎないように注意が必要
- 指値や逆指値を積極的に使うことによって、効果的な取引ができる
ノックアウトオプションは使い方も簡単で、初心者の方でもスムーズに利用することができます。
ただし、KO価格の設定や注文方法は通常のFXと異なるポイントなので、注意が必要になるでしょう。